モーション・ピクチャー・シューティング

MOTION PICTURE SHOOTING 自主映画制作記

Shine

さて

さて

記事タイトルを【S】から始めるという縛りで書いてきた1年ですが、もう終わり。

なんで S 縛りだったのかって……

プライベートの趣味嗜好とは関係ありません。

当映画のキーワードをまとめると、みんなSから始まるのです。

例えば狙撃手、 【Sniper】。

そのキーワードをすべて公開するのが今年の目標でしたが叶わず。

 

でも、やっと女優さんを交えて第二次撮影を行えました。

 

ヒロイン役の公募には20名もの応募を頂きました。

こんな小さな自主映画への出演を希望してくださった方々にこの場を借りてあらためてお礼申し上げます。有難うございました。

 

出演を依頼した女優さんと初めて会った時の事を思い出します。

ある駅前で待ち合わせをしました。

私が先に着き、待っていました。

たくさんの人が行き交う中、一人の女性の背中が見えました。

顔はまだ見えていませんでした。

「この人だな」

スポットライトが当たったように

なにかが

輝いていました。

 

 

役者は揃った。

 

 

 

 

Shooter

半年のブランクとなりました。

東京と故郷の往復も一段落。


制作を再開します。


シナリオ再検討、キャスティング見直し。

ここへきて男性キャストを1名増やすつもりです。
目処はついています。


用意できる弾丸は以前より少なくなった。
狙いだけは揺らいでいない。

再装填。



Save



しばらく

東京を離れておりました。

 

当映画の制作中、さまざまなトラブルがありましたが、

また起きてしまいました。

 

制作者である私のプライベートに起因するものがほとんどで、

今回もそうだと言えます。

トラブルを起こしてしまいました・・・というのが正確か。

 

関係各位にはまたもご迷惑をおかけしました。

新しく出演を承諾していただいたキャストの方、

白紙にしてしまい申し訳ない・・。

 

 

当映画は

現状を保全し、

一旦、安全圏に退避し、

制作資金を貯えながら、

私が私を救うところから出直します。

 このトラブルも切り抜けてみせます。

只今SAVE.

 







Special 8

新年明けましておめでとうございます。

私の正月の行事の一つが、
【カビ防止剤】の入れ替えです。

いつも新宿で初詣をした日にヨドバシカメラさんに寄り、購入してきます。

薬剤の有効期限が一年間。
この時期に新品と交換です。

カメラのレンズとフィルムの側に置いておきます。


さて、
21世紀も十六年目の本年、
コダック社から8㎜フィルムのムービー・カメラが発売とのこと。
いったい何年ぶりの新製品なんだ!
私が使っている国産規格 Single 8 ではなく、Super 8 機ですけどね。

そして、Q・タランティーノ監督最新作『ヘイトフル・エイト』は 70 mmフィルム用カメラで撮影され、一部の劇場ではフィルム上映されるとのこと(日本では未定)。

映画用フィルムの最大規格と最小規格、
両方の朗報でした!

今年はフィルムと映画にとって特別
良い年でありますように♪

硬派で軟派

引越しの際、

ずいぶんモノを捨ててきました。

 

本も何冊か手放しました。

「また読むんじゃないかなあ~」と思いつつ、

ガンバって処分。

 

新居でダンボール箱の山を片付けながら、

懐かしい写真集をパラパラとめくってみた。

 

週刊プレイボーイ創刊35年記念特別編集 20世紀のヴィーナス】 2000年刊

はい、

ぜったい捨てる事はできなかった一冊。

まさに二十世紀の美女カタログ。


もちろん、

美麗な写真の数々には

なんども目を通してきました。


昨日、

巻末の文章に

初めて目が留まりました。


各界著名人による

週刊プレイボーイ誌への

はなむけの言葉の数々です。


写真家立木義浩氏の言葉に釘づけになりました。

 

【 文化とは、血を流さない想像力の戦争である 

 

こういう新しい発見があるから、

本を捨ててしまうのはキケンだ・・・。

 

縁があったのか、

週刊プレイボーイ誌を、

最近また買っていました。

 

ヌード写真の横に国際情勢の分析、

カミソリのような社会批評の次にエロいバカ話。

 

この硬軟のバランスが絶妙で惚れ直していました。

 

映画というメディアの姿勢もこうでありたいと考えるのです。

転居しました。

 

旧居の老朽化につき、

致し方ない引越しとなりました。

 

新居に来てもう10日になりますが、

最近やっと荷物を解きはじめています。

 

上京して四半世紀、

住まいは東京の西の方にこだわっています。

 

旧居と以前の職場は『日活調布撮影所』の近くでした。

 

今度は

東宝スタジオ』に歩いていけるところです。

稼働する撮影所の近くにいることをうれしく思います。

当映画の制作も 

“起承転結”における

転のタイミングに入ります。

極私的BLADE RUNNER‐下

前回からのつづき。

すでに伝説化が始まっていた映画『ブレードランナー』をテレビで初めて観れるはずが、
その放映日時は修学旅行とカブっていた・・・。

で、
「修学旅行なんていかなくてもイイ」と思ってはいたが、一人でボイコットすることも出来ず・・・

もうそれが京都だったのか大阪だったのかは忘れてしまった。
初日の宿で新聞を探し出す、テレビ欄を開く、夜9時の民放映画枠をチェック。
関西でもブレードランナーの放映を確認!

その日一日「夜にちゃんと映画が観れるだろうか」と心配しながらの史跡めぐり。
T君はフットワークも軽く、道中を楽しんでいたようですが。

宿に帰り風呂に入り飯を食い、就寝タイム。
時は来た。
男子大部屋は座敷の脇に小部屋があり、荷物置き場になっていました。
テレビはそこにありました。
14インチくらいの赤い枠のブラウン管を灯らせる。
襖の向こうでは枕投げ合戦が始まっている。
小さな画面では映画が始まっている。
私とT君はふたりきり、荷物の山の中に身を潜めておりました。
教師が座敷の方に「もう寝ろよ」と二回くらい注意に来たと思います。
私は「テレビのある部屋まで来るなよッ」と念じながら観ていました。
一度、好漢のY君が覗きにきたことをよく覚えています。
画面を見て「なんか気持ち悪い映画」と言うと、枕投げに戻っていきました。
はえんえん盛り上がっている。
二人だけ、初めての映画に釘付けになっている。
正直、
よくワカラナカッタのです、内容は。
ただでさえ暗い画面、映りの悪い小さなテレビ、複雑な世界観と謎めいた展開。
でも、信じながら最後まで観ました。
「俺たちは新しい伝説を見ている(ハズな)んだ。君たちより先にな!」


ブレードランナー』のような風景。
見た目だけなら月島、勝どき地区より似ているトコロがあるかもしれません。
高層ビルの密集率なら西新宿の方が上でしょうし、海沿いの工業地帯にも候補があるでしょう。

ロケ中、なぜ私はココにブレードランナーを感じるのだろうと考えてみました。

佃島、月島、勝どきは埋め立て地。
もともとあった、天然の日本の国土ではない。
そう、人工の島。
江戸時代から造船所が置かれ、石川島播磨重工業(IHI)が栄えた場所。
ハイテクというよりインダストリアルという響きが似合う。工業的、産業的。
古くから当時最先端の技術によって造られ、発展した町。
そして、ここは昭和の街並みを残しながら、最新の超高層マンションが建てられているのです。
近隣の豊洲、台場のマンション乱立地帯と違うものを感じるのはこの部分。

これがブレードランナーっぽい匂いの要因だ。

2019年、
ロボットと人間が共存。
超高層ビルの下に並ぶ屋台。
殺しの許可証を持つ男は腹が減って“うどん”を頼む。

この世界ではホンモノの生き物に超プレミアがついています。
ヘビのウロコに、よく見れば製造番号がついているのです。
天然と人工のモノが混ざり合って生きる世界・・・。


T君、元気だろうか。
私はブレードランナーのフォロワーにさせられてもう30年。
そろそろ、その証しをたてられそうです。
Y君、その後、あの気持ち悪い映画を観なおしたろうか。
観てなくてもいい。
枕投げよりアノ映画の方をとった同級生の一人は、
まだうだつのあがっていない男だ。確かに。


極めて私的、
ブレードランナーのロス・アンジェルス2019、最小の映画撮影用フィルムによる再現。
実景シーンのラッシュより、
part Ⅱ です。
簡易テレシネにつき、歪んだ画面、オリジナルの70%の画質なのを御了承ください。