二、ヌケ その②
FUJICA ZX300
三年ほど前にネットオークションで手に入れました。
送料込¥1000くらいでした。
動作未確認のジャンク品。
届いた現物に電池を入れてみると、モーターが回った・・・。
セーフ。
ファインダーを覗きながら、レンズを明るいところから暗い方へ向ける。露出計の針が動いた・・・。
セーフ。
しかし、フィルムを入れ、実際なにかを撮影し、現像に出し、アガリを映写機にかけ、スクリーンに映ったものを見るまで、確かめられない。 この中古カメラがマトモかどうか。
夜景をキレイに撮りたくて入手したカメラです。
大口径レンズと、9コマ/1秒のスローシャッター機能を持つZX300。
花火大会撮影でテストだ!
2010年の東京湾大華火に出向きました。
高感度フィルム、RT200Nを一本、マガジンに叩き込んで。
現像に出すにはカートリッジのフィルムを全部回し切らないといけません。
全部といっても18コマ/1秒の再生で200秒ぶんだけですが。
勝どき近辺で回しまくりました。
富士フィルムの調布の現像所に直接持って行きました。
数週間後、
アガリを見てビックリしました。
カメラ本体が「立派に使える」ことにまず安堵しましたが、スクリーンに映し出された花火や夜景の映像の鮮明さに驚いたのです。
2012年の東京湾大華火にも行きました。
威勢よくカメラを回そうとしたところ…
ヘンな音がする!
カメラの中からギアの破片が出てきました。
プラスチック製でした。
劣化なのか、私の扱いに問題があったのか、もうわかりません。
たった2年のつきあいでしたが、素晴らしいフィルムを残してくれたZX300。
ありがとう。
このカメラで撮影したものは、大事な実景の一部として映画本編への採用を決めております。