.300 MAGNUM RIFLE
レミントン M700
ステンレス・モデル
口径 .300WSM
【Remington M700】は、
ボルト・アクション(手動で遊底を回転させ、薬室の開閉を行う)式のライフル銃の傑作。
基本設計は古いが、現在でも狙撃銃のスタンダードとして世界中で活躍している。
写真は“主役銃”。
当映画のメイン・プロップ。
勿論、ベースはモデルガンです。
このモデルガンとは浅からぬ因縁があり、撮影本番前日、四苦八苦の末、
スナイパー・ライフルとして形にしたのですが、そこらへんのドタバタについては
いずれまた。
実銃のM700には大小さまざまな口径のバリエーションがあります。
当プロップの設定は、.300ウィンチェスター・ショート・マグナム弾を使用するというものです。
“マグナム”と聞けば、44、357などの拳銃用の強力なタマを想像される方が殆どだと思います。
昔は私もそうでした。
「ライフルにもマグナムがある。猛獣狩りに使用されるその威力は、拳銃用とは比べ物にならない」と
教えてくれたのは大藪春彦氏の小説でした。
マグナム・ライフル
声に出して読みたい外来語(?)
なんて甘美な響き(!)
私の映画はサイレントなので発音されることは無いのですが。
上の写真を見て
「己の存在を限りなく無に近づけることでミッションを成功させるスナイパーが、ステンレス製の銃を使う
はずがない」とツッコんだ貴兄、お目が高い。
身体にも銃にも偽装を施し、隠れるというより周囲と同化することで狙撃という行為を成し遂げるのが、
狙撃手。
ピカピカ光る銀のライフルなんて、相手にバレてくれと言っているようなもの。
ごもっとも。
でも、周囲と同化する為なら・・・銀色はアリかもという設定なのです、この映画は。
そして撮影本番において、
予想を越える劇的効果を発揮したのです。
光る銃身が!
我らが与一が扇を射る為のステンレス鋼の弓。